きょうのナナバン

140字以上のあれやこれ。

おしゃれ番長襲名式

きのう通りがけに見かけた襟付きの白いシャツが、この季節の普段着にちょうどいいような気がした。

一日経ってもやっぱりいいなあと思ったから、買いに行くことにした。

買うつもりになって店で見てみると、目当てのシャツは綿素材の風合いがザックリとしていて、確かに夏のカジュアルな一着に良さそうだった。涼しげだ。俺の見立てに間違いはなかったぜ、とほくそ笑んだ。(気分は)

けれども、燦燦と照りつけていた購買欲は突如として黒雲に覆われる。奴はボタンダウンシャツだった。

持っている服のラインナップを思い出すと、僕曰く華やかな、人曰く派手な色柄物のシャツが多く、半分くらいはボタンダウンだ。ボタンダウンシャツが嫌いなわけじゃない。むしろ今まではわりに好んで着てきた。

子どものころに好きだった昆虫が、大人になって触れなくなるように、服の好みも変わるのかもしれない。たった数年で変わることもあるのだろう。僕は昔から昆虫が苦手だけど。

普段着の白いシャツに、ボタンダウンの組み合わせが嫌なのかもしれないと思った。

僕としてはフォーマルな印象のある白いシャツを買いたかったのだろう。素材でカジュアルさを出すのは望ましかったけれど、そのままのシンプルなシルエットで普段着として着たかったのだ。なんならボタンは一番上まで留めて着たい。気を利かせたボタンダウンのカジュアルさは、今の僕には要らなかった。

とかなんとか考えていても、目の前でボタンが無くなるわけじゃなかった。

ともかく、目当てのシャツは買うことを見送った。生地の風合いは良かったのになあ、と残念に思っていると、隣にも白いシャツがあった。少しサラッとした風合いではあるものの、ノーマルな襟の白いシャツが置かれていた。どういうわけか値段が安い。先ほどまで見ていたシャツの半額だ。

僥倖、と思った。

最近少し瘦せたから、元々着ていたLサイズにしようか迷ったけれど、XLサイズにした。汗だくだったから試着は遠慮した。オーバーサイズにも程があったらどうしようと一抹の不安が過る。しかし男には勝負に出るべき場面がある、ような気がしなくもない。

帰って着てみるとちょうどだった。僕は勝負に勝った。(自分の胸囲とか覚えておくといいなと思った)